よわい42になった

42はそんなに悪い数字ではない。分解すると2*3*7。うん、悪くない。2^1+2^3+2^5とも表せるのも良い。それ以外何かあった気がすると調べると「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」だった。と言いつつ小説は読んでない。オマージュでそこかしこに出てくるので、たぶんそれで引っかかった。スパイダーマンとかにも出てきたはず。

年齢を覚えておくのも億劫になってきた。気分的には10年前とさほど変わらない。けれども身体にはボロが出てきた。まず、視力。ピントを合わせるのに時間がかかる。手元は眼鏡がない方がよく見える。これが老眼らしい。あと、腰や背中をよく痛める。運動不足だろう。尿意も近く眠りも浅い。糖尿病への入口だろう。血は争えないので(おそらく遺伝的な性質なものなので)発症を遅らせるしかない。ビールは糖質オフのものをなるべく選ぶようになった。ただ最近はビールでは良い酔い方ができなくなってきたので、ハイボールとかサワー系に移りつつある。さておき、そろそろ人間ドックを受けてみたいと思いつつ、なかなか重い腰があがらない。

だらだらと続けてきた英語はといあえず目標の一歩手前までTOEICのスコアは上がったので、若干燃え尽きてしまっていて、方向性を変えるか迷っている。この歳で海外留学は赴任はあり得ない。ただ英語のミーティングやコミュニケーションが必要な場面が何回か出てきたので、ビジネス英会話の方にシフトした方が良いかもしれない。

仕事の方はだんだんとキャリアの行く末が見えてきたり、そんな中でシニアの先輩の転職を目の当たりしたりして色々が考えさせられた。でもまぁ今は自分なりにやれることを、やるべにことを行動したり提言したり、今まで通りやるしかないなと思った今日この頃。

長男は中学生になった。公立だけど制服やらなんやらで結構な出費があって少しびっくりした。勉強の方は公文のおかげか計算スピードは速くなった。たぶん自分より速い。こうやってだんだんと教えられることも少なくなっていくのだろう。なんでも好きなようにやっていけばいいけど、学歴やらなんやらの世界がまだまだあるのを実感すると(もちろん実力も必要)ただひたすらに頑張れ、としか言いようがない。部活も遊びも勉強も全部全力で頑張れ。

次男は相変わらずかわいい。後者有利な面もあってちゃっかりしている。好き嫌いはまだあるけど、ちょっとずつ食べれるものも増えてきている。成長に期待。

あと、少し歳は離れてるけど兄弟一緒に遊ぶことが多くて微笑ましい。長男に感謝。

定年が65か70と考えると社会人生活はまだ折り返してもいない。でも、父は60、母は75で亡くなっているので、なんとなく意識してしまう。老後のことも心配だけどもは老後の年金生活なんてものは無いかもしれない。貯蓄や投信も大事だけど、体が動くうちにちゃんと有意義にお金と時間を使う、ということも意識したい。

映画「哀れなるものたち」

アカデミー賞にもノミネートされているというのと予告編が面白そうだったので。あと好きな役者さんたち(スパイダーマンやマーベル関係)だったからというのもあり観てきました。

思った2-3割増しくらいで18禁のシーンが多かったけども、それはそれとして、アートでポップでアイロニーが効いた映画だったと思います。

一瞬雰囲気はアメリの香りがありつつ、シザーハンズとか、チャーリーとチョコレート工場のようなティム・バートンの味わいに近いかなと。

ストリートは解説をフェミニズムの歴史を丁寧になぞらえているらしく、なるほどなと思いつつ、結末は解放感やカタルシスがあったというと、そうでなく、ちょっと皮肉めいていたのかなと。アート映画なので解釈は色々あると思いますが。

音楽だけ面白いアプローチではあったけど、好みの問題かなと思いつつ、個人的にはもう少しすっきりした音像の方がよかったかなと。

別軸で面白かったのは、主人公のベラの発達表現。ひ弱なリスニング力ではありますが、英語を聞き取ると、幼少期は単語の羅列、だんだんと短文になり、そのうちに過去や未来の時制を扱うようになり、関係詞を使うようになり、慣用句や比喩表現を使うようになり。なるほど、英語の表現はそうなるのかと発見がありました。エマ・ストーンの発音が分かりやすいのもあったかも。

2023年振り返り

今年は映画やドラマを例年よりよく見た気がする。

  • 大河ドラマ「どうする家康」
    • 今年も完走。賛否両論あったものの最新の研究を踏まえた解釈と、脚本の妙技に感心した。長男も完走し歴史に興味がでたらしい。
  • 朝ドラ「らんまん」
    • こちらも完走。久々の男性主人公。実際に身近に居たら距離置いちゃうだろうなと思いつつ、演出のおかげでそこまでストレス無く見れた。
  • 夕暮れに、手を繋ぐ
    • 久々の北川さんの痛々しいドラマ。北川さんの脚本はいつもグサグサくる。良い意味で。単なる恋愛ものではなくで、自分の力との向き合い方、仕事の向き合い方、生き方を問いかけてくる。この歳になっても考えさせられる。
  • VIVANT
    • 世間の盛り上がりにつられて視聴。今までの日曜劇場のごった煮のよう。
  • だが、情熱はある
    • オードリー若林と南海キャンディーズ山ちゃんの悲喜こもごもな半生を描いたドラマ。どちらかというと若林より。こういうドラマはあまり面白くなくなる印象があったけど、ストーリーが進むにつれて現実と虚構がごちゃっとなったのが良かった。中でもM-1敗者復活戦のシーンでフル尺の漫才のクオリティが高くでびっくりした。
  • ブラッシュアップライフ
    • タイムリープものだったけども設定落ちにならず新鮮な展開だった。主人公たちと同年代ということもあって、懐かしさもあった。

映画や特筆したいのは割愛。

長男と次男が同じ学校に通う最後の年。運動会や音楽会など一通りイベントは無事終えられて良かった。長男の方は小学校最後の年ということで、なんとなく思い出づくりに力を入れていそう。楽しそうに登校しているのがなによりも良いかな。次男はそろそろ勉強時間を増やしていく感じ。

仕事の方はいうと春から完全に現場復帰したものの半年くらいリハビリ期間のようだった。これからもうちょっと頑張る。頑張れる。

英語の方はぼちぼち続けていて、TOEICはなんとか目標の最低ラインは超えた。まだ伸びしろがあると考えればもうちょっと頑張るのを続けてみるかも。

趣味は再開できず。定期的に自作の曲を聞きたくなる時期が相変わらずやってくる。手持ちのiPadでDTMっぽい事ができることが分かったので、何かするかも。それかやはり単純にプレーしたいから鍵盤が欲しい気もする。

映画「キリエのうた」

約3時間の長尺ながらも鑑賞後の読了感?としてはこれまでの岩井作品とあまり変わらなかった。展開も熱量も「岩井さん相変わらず若いなぁ」と思うばかりで、相対的に自分の加齢を感じてしまった。

作品としては結構わかりやすく、原罪と贖罪の話。震災後、震災文学に共通するテーマ。赦しを求めて赦し許される話。新海さんのすずめの戸締まりでも、朝ドラのおかえりモネでもあった構図。それが歌を通じてストーリーが紡がれる。

ところで、最近の王道の作品ばかり鑑賞していたせいか、岩井さんの時間軸の切り刻み方に久々に触れて、ふわふわとしたショットとは別に、岩井さんらしさを改めて感じた。大きく分けて3つの時代を自由自在にいったりきたり。珍しく回想の回想の導入はあったものの、慣れないと置いていかれる人もいそうだ。

肝心の音楽は音楽映画というだけあって、沢山歌い上げるシーンが多く、長尺になってしまった所以だと思われる。とはいえ、爆音で良い音楽が聞けるのは好い。

また、ちょい役でもいろんな人たちがキャスティングされていて、ラストレターの庵野さんに続き樋口さんが出てたり、久々にお目にかかる大塚愛や安藤裕子がしれっと出てたり。事前情報無しだとちょっとノイズになってしまった。反面、広瀬すずはじめ常連組も多くてその面では安定感抜群だった。

ラストレターほど琴線には触れなかったけども、とはいえ中でもぐっと来たのは、大阪でルカと七尾旅人が演じるストリートミュージシャンとの触れ合いの場面。音楽とストリートへの傾倒する萌芽だと思うが、この掛け合いの「音痴の聖歌」が秀逸で、エンドロールでも使われた。刹那的で奇跡の瞬間。永遠には続かない。ストリートミュージックそのものだった。

映画「マイ・エレメント」

ピクサーとしてはおそらく初のド直球のラブストーリーだったのでは?と思うくらい王道のラブストーリーだった。

この手の非日常の設定の日常を描くモノは、細かいところをツッコミ出すと野暮なので、淡々とノリでストーリーを受け入れるのが良いと思う。借景としてはロミジュリであったり、テーマとしては多様性と異文化理解であったり、そこまで奇をてらったものでもなく。ポリコレな説教臭さも特に感じなかった。

やや、残念な点としては、やはりローカライズ後のフォント問題。これまでよりは改善はあったと思うものの、違和感を感じた時点で負けなような気がしている。

一方で、今回一番惹かれたポイントは音楽だった。おそらく炎のモチーフとしては、チャイナタウンやアジア系を意識していると思うけども、劇中歌や劇伴にもちゃんと昇華されていて、新しさもあったし、単純に好いな、と思った。